- 資格
- 歯科技工士
日本歯科技工士会 生涯研修認定講師
日本歯科技工学会 認定士
日本歯科審美学会 認定士
日本顎咬合学会 指導認定士
- 略歴
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- 1962年
- 東京医科歯科大学歯学部付属歯科技工士学校卒業
- 1964年
- 同校実習科卒業
- 1964年
- アポロ歯科病院勤務
- 1967年
- 保母研修会インストラクター
- 1970年
- 名古屋市にラボラトリー オブ ナソフィジックスを開設
- 1974年
- 東京都にラボラトリー オブ ナソフィジックスを新設
- 1976年
- 国際デンタルアカディミー インストラクター
- 1985年
- 日技認定講師 生涯研修講師(現在)
- 1986年
- 東京医科歯科大学歯学部付属歯科技工士学校実習科非常勤講師
- 1995年
- 移転にともない社名をラボラトリー オブ プリンシピアに改名
- 1996年
- 日本歯科技工士会学術担当常務理事
日本歯科審美学会理事
日本歯科技工学会理事
- 1997年
- 日本歯科色彩学会理事
- 2000年
- 日本歯科審美学会常任理事
日本歯科技工学会認定士 (現在)
- 2001年
- 日本骨粗鬆学会理事
- 2002年
- 日本歯科技工士会副会長
日本歯科技工学会副会長
新潟大学歯学部附属歯科技工士学校非常勤講師
- 2004年
- 日本歯科審美学会副会長 (現在)
日本スポーツ歯科医学会理事
- 2005年
- 日本顎咬合学会理事
日本歯科審美学会認定士 (現在)
- 2008年
- 日本歯科技工学会会長(現在)
- 2010年
- 日本歯科デジタル歯科学会副会長(現在)
- 2012年
- 日本顎咬合学会認定審議会委員(現在)
- 2013年
- 日本顎咬合学会指導認定士(現在)
歯科技工士になったきっかけは?
父が日本刺繍の職人だったせいか、幼い頃から「手に職を」という考え方がありました。
小学校6年生の時、弟が口唇口蓋裂(俗称:三つ口)の手術中に亡くなりました。とても悲しい出来事でしたが、そのことが医療に興味を持つきっかけとなりました。
東京医科歯科大学に進学し、実習科も含めて5年間通いました。実習科で直接臨床させてもらったことは、とても大切な経験となりました。
卒業後は歯科技工士の資格を得て、大きな病院に3年間勤務しました。
アメリカの先進技術を学ぶ講演会から刺激を受けて研修所の助手として2年勤めました。お手伝いしていた先生が渡米する際に誘われたのですが、私は臨床の現場にいたかったので日本に残りました。
縁あって名古屋で独立し技工所を開設しました。そこで7年過ごした後、故郷である東京に戻り、赤坂にラボラトリー オブ ナソフィジックスを開設しました。
デュボワとの出会いは?
スタッフが中原先生と知り合いだったのです。
私は先進技術の実践や新しい素材を試すことで技工レベルの向上を常に意識しています。その点、中原先生が非常に理解を示してくれました。ちょうど歯科技工士を探していたということで、以来ずっとお付き合いさせていただいております。
デュボワと他の歯科との違いは?
とにかくクオリティにこだわっていらっしゃいます。自由診療の歯科とのお付き合いは他にもありますが、群を抜いてますね。
歯科技工士は一般的には患者と接することはありません。
しかし、デュボワではゲストと直接お話ができる機会に恵まれます。
ゲストの要望、色、形の好みなどをお聞きしながら、唇や顔の特徴などの情報も得られて反映できるのです。これは歯科技工士にとって非常に貴重な経験です。
ゲストに対して特に気をつけていることは?
我々が作ったものを実際に口の中に入れるので、不安に感じられるのが当然です。
だからこそ出来上がりを楽しみにしてもらえるようにコミュニケーションしています。
デュボワにいらっしゃるゲストは歯科医療に価値を求めているので要求はとても高いです。しかしゲストと一緒に機能と審美を突き詰めていけるので、とても良いものができます。
ゲストに「入れ歯がまったく気にならない」とか「食事が美味しくなった」、「若返った感じがする」などと評価していただけるととても嬉しいですし、やりがいになります。
歯科界や歯科技工の未来について
歯科技工の世界は深刻な高齢化に悩まされています。若い人の7~8割が辞めてしまいます。残念ながら若い人が育ちにくい環境であると言えます。
これは一般的な歯科医療の現場で、歯科技工士の地位があまり高くないことも原因にあります。
デュボワのように歯科医と歯科衛生士と歯科技工士がひとつのチームとして尊重しあえる関係性が築ければ事態は好転するはずです。
また、歯科技工士は技工レベルの向上を常に求めていますが、現在の保険診療の枠組みだと製作時間が短く、材料制限も多いため、技術を向上させるのが難しい環境にあります。法改正も視野に入れた取り組みが必要で、今も挑戦しつづけている課題です。
一方技術向上=自己満足で終わってはいけません。技術は手段であり、目的ではないからです。
目的はユーザー、ゲストを幸せにすることです。
職人はプロフェッショナルと称されますが、同時に目的を見失わず、広い視野を持ったジェネラリストでなければなりません。
相手に必要にされること、それが私達職人が生き残る術なのだと思います。